世界観設定のリアリティは日常の中に生まれる

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世界観設定のリアリティは日常の中に生まれる

設定は日常の中で演出していくことで、その作品の世界観をより効果的に演出できます

現実の話ですが、例えば遠い国が人が死んだというニュースが入っても大半の人は「ふーんそうなんだ」という反応になります。
しかし、いざ近所で通り魔が起きた等という事件が起きると多くの人は警戒すると思います。
これは普段あり得ないと思っていた日常が身近で起きたため、リアリティつまりは現実感が想起されています。

それは創作においても例外ではありません。
世界観設定も日常の中で演出・描写していくことでリアリティが生まれます。
以下で例を挙げて解説していきます。

日常を描く

日常生活に溶け込ませることでリアリティを

『日常』というものは普段の生活にこそ色濃く表れます。
日常生活に関係する世界観設定を考え、ストーリーの中で描写していきましょう。

特にSF世界や異世界など、現実世界とは大きく異なる世界観ほど効果的です
以下は簡易的な例です。

近未来SFの例
  • 「続いてのニュースです。またテレポート装置で不具合が発生する事故が起きました。同じ人間が二人存在することになりますが、生活などがどう補償されるかが…」
魔法と現代社会が融合した世界観の例
  • 「高校生になったからそろそろ魔道具の免許取ろうかな」
    「いいねー私も空飛んで通学したい」
超能力の世界観の例
  • 今年も超能力検査の時期がやってきた。
    超能力には系統があって誰それはエネルギー放出型だ、あいつはエネルギーコントロール型だ、なんてふうに分かるのだ。
    ヘルメットのようなものを被って超能力を使うだけで検査は終わる。
    しかし訳あって検査で私の能力がバレるわけにはいかないのだが、どうしたものか。
近未来SFの例
  • 「わたし昨日死んじゃってさー」
    「ああ、それで電脳体になったの」
    「むしろ早く死ねてよかったわー年取りたくなかったし」
    「昨日のことは覚えてるの?」
    「もち! 脳のバックアップ取ってたから助かった! ママには感謝だね。やってなかったら半年前の記憶の私だったよ」

解説

このように、該当する世界観の中では当たり前の日常が繰り広げられていたとしても、
初めて読む読者からすれば画期的でそこにリアリティを感じます。

しかし、そんな日常の描写や演出も下手に行うと効果的では無くなります
例えば近未来SFでコーヒーの空中焙煎をして仮想デバイスで女の子とキャッキャウフフして服は3Dプリンターで生成してゴミは分解して利用できるものは成分ごとに保管して…などなど、
情報を詰め込みすぎたり過剰に描写しようとするのはやめましょう。
日常生活にふと垣間見える世界観が重要なので、
ストーリーにさりげなく添える程度の塩梅が理想です。

無論、ストーリーが主体ではなくそういう世界観そのものを軸に据えた話(この場合は近未来SFの生活等)であるならばいくら過剰に描写しても構いません。

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