小説を書く上でのタブーってあるの?
スポンサーリンク

そもそもタブーとは

タブーの意味とは、要するに『やってはいけないこと』です。

「これってどこまで書いていいんだろう?」「自分はこう思うからこう書きたいな」
小説を書いているとそのような局面に遭遇することが少なくありません。
ここでは、基本的に書くのは避けた方が無難である点や要素について解説していきます。

書いてしまってからでは修正が面倒です。
是非とも書き始める前に確認してみてください。
小説だけでなく、当記事は作品作りにおいて全般的に言えることだと思います。

書くのは避けたほうが良い点や要素リスト

過度な性描写

長々と行為に及ぶシーンを描写したいのであれば、成年向けのレーベルで書きましょう。
キスを描写して次の瞬間には朝チュンで裸同士など、ほのめかす程度なら全く問題ありません。
中高生(未成年)でも見られる内容を目安に考えてください

創作には自由がありますのである程度は認められていますが、
かといって何しても許されるという訳ではありません。

残酷な描写、グロテスクな表現

殺人や陵辱など過激なシーンを事細かく描写しても、大半の読者は喜びません。
不快に思われる方も居ます。
それだけでなく、自己満足と評されることも多いので、
たとえ表現力があったとしても安易に多用するのは避けましょう

重要なのは描写や表現そのものの必要性です。
読者が不快に思う可能性があるにも関わらず、不必要にグロ描写を行うのは双方にとって喜ばしくありません。
必要最低限に留めておきましょう。

現実の災害や事件を想起させる事

災害や事件等、被害者に嫌な思い出を想起させる可能性のあるものは出来る限り排除した方が無難です。
読者を楽しませることが目的のエンタメにおいて、これらは限りなくマイナス要素にしかなり得ません
火災や津波の影響で作品内容が変わったり、アニメ等の放送が延期された例もあります。
特に必要ないのであれば、無理して入れる必要はありません。

間違った知識、危険な知識、犯罪知識

水難救助など人の命が関わる知識で間違ったことを書いてしまうと大きな批判を受ける可能性があります

また、毒ガスを作る方法など、危険な知識も犯罪者に利用された際に作品までに悪評が及ぶ可能性があるため、書くのは避けた方が良いでしょう。

犯罪やそれに準ずる行為、倫理や道徳に著しく反すること

犯罪や悪質な事(イタズラ等)は題材や要素として珍しくはありませんが、手放しで褒めたり称賛するのはやりすぎとなる場合があります
何かしら事情を持たせるのが無難ですが、読者が不快に感じないように配慮しておきましょう。
未成年の飲酒やタバコなども同様です。

例えば約束を破っても平気で謝りもしないキャラ、下校時に万引きするキャラ、怪我を見て見ぬ振りをするキャラ、
いずれも理由が付けばかえって魅力的なキャラになる可能性もありますが、それを怠った場合ただのクソキャラでしかありません。

差別的な要素

主に対外的に相手を見下すような内容は避けましょう
現実の事柄を持ち出さない作品は別ですが、舞台が現代社会の日本などであれば特に気を付けた方が無難です。
例えば以下のようなものが例として挙がります。

差別的な要素の例
  • 日本人または外国人に対する差別
  • 人の肌など人種の差別
  • 男女の扱いなどの差別
  • 社会的弱者や障害者、病気の人を差別
  • ハゲ、デブ、チビなど容姿に関する差別

いずれも多少なりとも問題になるリスクを抱えています。
それだけでなく、純粋に読者が差別される側だった場合、その時点で読むのを止めてしまうでしょう。

少数派を過度に批判・差別する内容

差別的な要素の中でも特に気を付けたいのが見出しである「少数派を過度に批判・差別する内容」です。
『女が女に告白するも気持ち悪がられる、いじめを受ける』などといった場合です。
LGBTが叫ばれる現代社会において多様性は尊重されるべきだと捉える人が多くなってきました。

とはいえ、逆に少数派側の主張が激しすぎたり、過剰に反応しているという側面も少なからずあります。
無意味に批判・差別する等でなければ展開として矛盾はしませんので、これに関しては頭の片隅に留める程度に思っていてください

余談になりますが、多数派に対する批判や差別の場合は考えの一つなのであまり問題視されないことが多いように思います。
(例えば、『男が女に告白するも気持ち悪がられる』など)

対立を煽るような内容

どちらかの派閥を煽ったり貶すような内容は読者に好ましくないとされる場合があります。
例えば、

対立を煽るような内容の例
  • 犬と猫
  • ご飯とパン
  • アニメ派と原作派
  • 貧乳と巨乳

    片方が批判されると、本当に好きな人にとっては我慢なりません。
    ちなみに当サイトは貧乳押しです。

    多少であれば展開に起伏が生まれますのでスパイスとして入れるのも悪くないのですが、
    そのようなことを続けるのであれば、その要素に興味のない読者は見向きもしませんし、
    好きな人にとってはイライラするだけなので読むだけ無駄だと判断してしまいます。

    何事も程々が一番です。

    思想に関する事柄

    これは非常に繊細な問題です。
    個人的な思想の押し付けは止めましょう
    また、気に入らない思想の批判も良くありません。
    読者は作者の思想を見たい訳ではありません。

    政治や宗教

    思想に関する事柄で最もポピュラーなのが政治や宗教です。
    もはや言わずもがなですが、政治や宗教などは一人ひとりに思想の自由があります。

    どちらかに偏ることは思わぬ結果を呼び寄せてしまう可能性があるので、
    決めつけたような言い方や片方を持ち上げる主張は止めておきましょう。
    作品は思想をぶつける場所ではありません

    固有名詞

    ここで言う固有名詞とは、有名人の名前からコンビニ等のチェーン店の名前、SNS等のサービス名などが該当します。
    理由は後に解説しますが、基本的には固有名詞そのままでの明記を避けるようにしましょう
    ツイッターならトゥイッター、ファミマならファママというふうにもじったり、
    オリジナルの店名を考えて完全に別の名前にしてしまうというのも良い手です。

    何が問題なのかと言うと固有名詞そのものではなく、扱い方の問題となります。
    悪い印象を与えるような描写をしてしまっては風評被害やイメージを損なう恐れがあり、
    それによって訴えられる可能性も無い訳ではありません。
    風説の流布という言葉もあります。
    いくら創作とはいえ、ある程度の配慮は必要になってくるのです。

    例えば「とあるハンバーガー店はウィルス入りの質の悪い肉が使われてる」と作品の中で書いた場合。
    そこからウィルスが原因で超能力バトルが始まるとしても、そのチェーン店を侮辱していることに変わりはありません。

    パロディやギャグでも同様です。
    たとえ侮辱するつもりがなかったとしても、もしそれを好きな読者が見ていた場合、不快な思いしかしません。
    例えば「とあるアイスクリーム店ではおっさんが唾液付きのアイスを女子高生に販売」と作品で書いた場合、
    ギャグだから問題ないとか、一回しか出ないから大丈夫とかそういう問題ではなく、
    リスクが存在するということを覚えておいてください。

    知識をひけらかす

    例えば難解なSF知識を長々と語られたり、どうでもいい雑学を延々と語られても読者は嬉しくありません。
    自己満足に陥っては本末転倒です。
    作品のためはもちろんのこと、それを読まされる読者のことも考えましょう

    まとめ

    近頃はSNSでの何気ない発言から炎上したりする人が大勢見受けられますが、
    それと似たような対策が物書きには求められます。

    判断を誤れば純粋に読者を逃してしまうことに繋がりますし、
    作品と関係ないところで評価が落ちるのは作者にとっても不本意なはずです。

    例えば『思想の違った人が自分の作品を楽しめなくなる』という事態もあり得ます。
    個人の考えも大事ですが、作品とそれを読む読者も大切にしていきましょう。

    上記で挙げたようなタブー要素が含まれていても問題ない場合もありますが、それは作者の力量や知名度にもよりますので、
    基本的には厳守した方が無難だと思われます。

    スポンサーリンク

    Twitterで更新情報を確認しよう