もくじ
マイナー(ニッチ)ジャンルの定義とは
作品においては人気が少ないジャンルのことを指します。
例えばリョナ、男の娘、TS、筋肉娘、単眼娘などが該当すると思われます。
挙げたものはまだ知名度がある方です。
王道ではない、売れ線ではない、特殊性癖、知名度が低い、受け入れづらい、ニッチ…
などなど色々な要因がありますが、それらが問題になるのは一般的にはあまり受けないという事実です。
書いては駄目というわけではありませんが、
メリットとデメリットや注意点を理解して書く必要があります。
マイナージャンルを書く上での注意点
配慮と工夫が必要
先程も述べたように、人気がありません。
人そのもの、つまりはユーザーの絶対数が少なくなれば、見る人も少なくなり、自ずと評価は下がってしまいます。
そのために新規顧客の獲得が重要となります。
初心者にも面白さが理解できるように間口を広く設ける必要がある
マイナージャンルは基本的に趣味嗜好に合う読者が少ないことを前提に理解した上で書く必要があります。
個人の趣味・嗜好を興味のない人に理解させるのは容易いことではありません。
そもそも理解されないと面白いつまらないどころの話ではなく、評価のしようがありません。
そのため、間口を広く設ける必要があるのです。
例えば100人中3人が好むマイナージャンルと、100人中80人が好むようなメジャージャンルを組み合わせることで多少の効果が見込めます。
しかし、ただ闇雲に組み合わせただけでは意味がないので、詳しくは後に解説します。
マイナージャンルの書き方
先程も申し上げたように、マイナージャンルは読者への配慮が最重要となります。
ニッチなものはニッチだからと言い訳をせず、
基本的には誰でも楽しめる作品を作っていかねばなりません。
そのため、読者の興味を引くマイナージャンル作品というものはマイナー要素とメジャー要素が複合されていたり、
ジャンルを知らない初心者への配慮がなされている場合が多いように思います。
以下で解説していきます。
ジャンル初心者への配慮
程度を抑える
例えばリョナと言えば切断やダルマなど取り返しのつかないレベルで酷く残虐的なイメージですが、
腹パンや戦闘によってキャラの苦しむ姿、はたまた精神的なリョナ(いじめ等)であれば、まだ程度は低いのが分かると思います。
まあそれでも理解出来ない人が多いのは事実ですが、多少は初心者向けとして緩和できると思います。
感情移入しやすいように読者と等身大のキャラを出す
マイナージャンル初心者への配慮は主にこちらが有効です。
主人公自体がマイナージャンルを受け入れていない否定状態から始める等が該当します。
例えばTS(後天的な性転換)であれば、主人公は親友が女になったのを最初は受け入れないなど。
これの何が有効かと言うと、
やはり最初から当たり前のように受け入れている作品と比べるとジャンルを知らない人でも理解しやすいことが挙げられます。
どうしてもマイナージャンルというものはそれが好きな人だけに向けて書いてしまいがちですが、
より多くの人に面白さが伝わるように配慮をしてみましょう。
マイナージャンル要素抜きでも面白い話を書く
結局のところ作品というものは「面白いかどうか」という点に帰結します。
ストーリーが良ければ多少の粗や気に入らない要素なんて無視できてしまいます。
その逆もまたあるのですが、それについては下記などで対応してください。
メジャージャンルと組み合わせる
マイナージャンルで有名な作品ほど、実はそれ以外の魅力的な部分(メジャージャンル要素)も併せ持っていることが多いように感じます。
しかし、ただ闇雲にメジャージャンルと組み合わせるだけでは意味がありません。
さきほど解説したようなジャンル初心者への配慮が必要不可欠となります。
でなければたとえ面白くても読者が躊躇する原因となり得ます。
多少は無視できたとしても、マイナージャンル要素を前面に出しすぎては無視しきれなくなってしまうからです。
例えばリョナであれば「ループもので困難とループを乗り越えるために苦しんで何度も死ぬのは仕方ないこと」と初心者向けに配慮した上で、
今ではすっかりメジャーとなった百合の要素を取り入れるなど。
メジャージャンル要素に関してはいくらでもあるので、異世界でもゲーム世界でもハーレムでも何でも構いません。
ストーリーの分量的な比率はリョナであれば基本受け入れがたいので3対7や2対8でリョナ要素の方を少なくする等といった配慮も必要となります。
大抵のマイナー要素であれば4対6や6対4辺りが適切になるでしょう。
ニッチで突き抜ける
配慮は当然ながら要りません。
好きな人だけに向けて、いや、それどころか自分だけのために書くような小説を目指します。
俗に言うオナニー小説とも揶揄されますが、小説とは本来そうあるべきであるという考えもあります。
当サイトの趣旨とは外れますが、読者のことを考えすぎるのもいかがなものか、というわけです。
本題に入ります。
突き抜けた面白さというものは訴求力が高まり、本来興味のない人ですら目を引くことがあります。
また、たとえマイナージャンルを好きな人が100人しか居なくても、100人全員が満足して支持してくれるような作品であれば、
マイナーであろうと読者が居ない等と困ることは無くなります。
ただまあそういった例は滅多に見ません。
理想論に近い部分があります。
また、やはりマイナージャンルを好きな読者の絶対数が少ないため、他とどうしても埋められない差が生まれてしまいます。
新人賞に送るのであれば、ジャンル初心者に向けた配慮がないと評価のしようがないという問題点もあります。
マイナージャンルの書き方まとめ
ここまでで解説したことを簡単にまとめます。
要は作品としての面白さが求められるのは当然のこと、
それに加えてジャンル初心者への配慮と工夫が求められるといった話でした。
単純に普通の作品を書くよりも難易度が高いです。
当サイト的にはマイナージャンルを全く知らない人がマイナージャンルを好きになれるような作品を目指して欲しいと思います。
マイナージャンルを書くメリット
メリットは競合が居ないという点。
これに尽きます。
ファンタジーや異世界、ハーレムなどのメジャージャンルと比べると、
小さい枠組みの中では比較的ライバルが少なくなります。
そのため、メジャージャンルでは埋もれてしまうような作品でも日の目を見る可能性が高まります。
また、それなりのクオリティで書き上げることが出来たなら、しばらくその分野での有名作品として語り継がれることもあります。
そのジャンルが好きな人の間で盛り上がったり、マイナーゆえの盛り上がり方を見ることもあります。
マイナージャンルを書くデメリット
デメリットは読者の人気が少なく許容・認識されにくいところ。
上で挙げたように、そもそも興味を持ってくれる人が居て、さらには理解もされないと評価のしようがありません。
そのためにも、初心者向けにどう配慮していくか等が重要になります。
また、純粋にマイナージャンル要素があるだけで避けられてしまうという危険性もあります。
まとめ
マイナージャンルを書くこと自体は問題ありません。
たとえ独りよがりだと言われようと、書きたいものを書くのは普通のことです。
しかし、多くの読者を獲得するには配慮と工夫が必要だということを覚えておいてください。